オウン   享年120歳

133代の魔王。つがいは133代聖王ルシィミア

オウンは72代の魔王と聖王の子供で、つがいである聖王ルシィミアはオウンの妹であった古代種の天使から生まれており、オウンとルシィミアはつがいであると同時に伯父と姪の関係でもある。
王は古代種か王からしか生まれないので、こういった事は珍しくない。

三度の飯より賭け事と煙草が大好きで、毎日城を抜け出しては遊び呆けてばかりいた。
普通だったら熱心にするはずの仮婚の儀も行う事を非常に嫌がり、当時大流行していた「クリベッジ」をルシィミアとする事でなんとか済ませた。
もちろん、姪っ子でもあるルシィミアを虐待するのが嫌だったからではない。純粋に彼女を嫌悪していたからだ。

そんなオウンを不審に思った当時の補佐は、彼の心を調査。オウンが、「ハナマキの呪い」により「つがいへの心」を無くしていた事が発覚。
色んな事があってオウンは「つがいへの心」を取り返すのだが、心を取り戻した時には、彼の可愛い姪っこはただの復讐の鬼と化していた。

愛する彼女を深く傷つけてしまった事に心を痛めたオウンは、どうする事も出来ない絶望を抱えたまま、魔王としての責務を全うする。

当時魔界で差別されていた下位悪魔にも自由に遊べる場を提供しようと、賭博街の「孔雀城」を創り、大ヒットさせる等、王としての手腕はかなりのものだった。(そのほとんどが、サイコロを振って決めていたと言われている。)

120歳の誕生日を迎えた翌日。「童貞のままで死ぬのは嫌だ」と部下に言い残して失踪。
見事卒業してから死んだ。

「もしまた生まれる事があるならば、その時は気楽な下位悪魔になりたい」  そう願いながら。

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